「打ち込み」は和太鼓の基本!効果的な練習にする8つのコツ

和太鼓の基本練習と言えば「打ち込み」。

打ち込みは、左右の連打を一定時間続ける単純な練習方法です。

でも、マンネリ化して、ただなんとなく叩いているだけ、というふうになってませんか?

基本練習は、目的を理解して意識的に練習するのと、ただ漫然とやるのではその効果は大違いです。

また、

  • どれくらいの時間やればいいの?
  • 打ち込み練習とリズム練習や楽曲の練習のバランスはどうすればいいの?

といったやり方の疑問はありませんか?

打ち込み練習の目的と効果を理解すれば、おのずと答えは見つかります。

ということでここでは、打ち込み練習について、目的と効果的なやり方を説明します。

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打ち込み練習の目的

憧れのスタンディング・オベーション

スタンディングオベーション
photo credit: TEDTalksLive_20151102_R0A0094_1920 via photopin (license)

和太鼓グループの演奏でカッコいいなって思う場面に、楽曲のサビで全員が揃って「ドコドコドコドコ」とシングルストロークを打ち続けるシーンがあります。

上手なチームの演奏では、叩き終わったときにスタンディングオベーションになることもあります。

和太鼓を叩くなら、一度はスタンディングオベーションを経験してみたいものです。

迫力のある、粒の揃った演奏

上手なチームの演奏がスタンディングオベーションを起こす要素を考えてみました。

  • 和太鼓の地響きのような重低音
  • 大きくて安定した音量
  • ダイナミックな腕の振り
  • 粒の揃った音
  • 一糸乱れぬ揃った動き
  • 真剣かつ楽しそうな表情

これらが実現したときに心を動かされるのだと思います。

簡単にいえば、「迫力のある、粒の揃った演奏」ですね。

この迫力のある、粒の揃った演奏ができるようになるための練習、それが打ち込みです。

打ち込みの目的は、個人の能力アップとチームの能力アップに分けることができます。

個人のスキルアップのための打ち込み

個人の能力アップとしては、以下の4つの目的があります。

  1. 正しいフォームを身につける
  2. リバウンドに慣れる
  3. 叩くのに必要な体力と筋力をつける
  4. インテンポで叩けるようになる

和太鼓をきちんと鳴らすには、正しい理にかなったフォーム、洗練された動きが必要です。小手先の動きではしっかりした音はだせません。

また、和太鼓はリバウンドが大きい打楽器です。リバウンドに慣れることでバチを上手くコントロールできるようになり、無駄な動きをなくし、粒の揃った音を出せるようになります。

和太鼓は、他の打楽器に比べて大きくて重たいバチを使います。また、見た目もパフォーマンスの一つなので、ダイナミックで大きな動きが求められます。その動きを支える筋力と体力を付ける必要があります。

リズム感の向上、ノリが良くなるには、まずインテンポで叩けることが必要です。

インテンポ
譜面に記載されているとおりの速さで正確に叩くこと

チーム力を向上するための打ち込み

チーム能力の向上としては、次の2点です。

  1. 動きを揃える
  2. 音を揃える

一糸乱れぬ演奏とするため、メンバー間のフォームの差をなくしていきます。

また、全員の音を揃えて一つの音にしていきます。

耳は目よりも繊細なので、ちょっとしたズレがノイズとなって違和感を生んでしまいます。

打ち込みの効果的な練習方法

目的に対して効果のでるような練習方法を考えてみましょう。

シンプルに叩く

打ち込み練習とは、一つ打ち(シングル・ストローク)を一定の時間、一定のテンポで叩き続ける練習方法です。

例えば、テンポBPM=110で5分間連続して叩くいう練習をします。

叩くリズムは8分音符のドコドコのみです。

シンプルですよね。

単純だからこそ、目的に集中して取り組めるのです。

別のリズムに変えたり、打ち込みに合わせて別の人が楽曲練習をするなど複合させるというやり方もありますが、それらは応用練習として、まずはシンプルな打ち込み練習をやった上で行った方が効果があると思います。

メトロノームを使う

メトロノーム
インテンポで叩くことが大事なので、メトロノームに合わせます。

メトロノームの音が太鼓の音で消されて聞こえない場合があります。そういうときは、ヘッドホンをしてメトロノームを聞くようにします。

グループで練習するときは、テンポの基準となる人(=親)を決めて、親がメトロノームを聞きながら練習します。

三段階の速さに分ける

和太鼓の演奏では、体全体の筋肉を総合的に使いますが、打ち込み練習では、それらを分解して、個別に鍛えます。

個別に分解することで、動きを単純化し、鍛えたい筋肉を集中して鍛えることができます。

具体的には、鍛えるべき筋肉を3つに分類し、そこを鍛えるのに適したテンポで叩きます。

筋肉 テンポ
肩の筋肉 BPM=110
腕(二頭筋、三頭筋) BPM=160
スナップの筋肉(斜骨筋・とう骨筋) BPM=210

上のテンポは、参考です。無理なテンポでリキんで練習しても意味がありませんので、自分のレベルに合わしてください。

左手スタートにする

シングルストロークで大切なことは、左右の音量のバランスです。

右手で拍子に合わせることを意識し過ぎるあまり、左手の音量が小さくなりがちです。また、左手のタイミングもズレがちです。

なので打ち込みでは、左手スタートで練習します。

左手をビートの頭にする(苦手な手でリズムをとる)ことで、左手を強化するのです。

8割の音量をキープ

80%の音量を出し続けましょう。

80%の音量を出すには、自分は100%の力で叩くつもりが必要です。100%の力で叩いた結果、ようやく80%の音になります。

それを一定時間継続することで、脱力した打ち方ができるようになります。

時々リキんで打って、疲れたら弛緩して打つのでは、洗練された動きには近づけません。

時間を決めてやる

ダラダラしないということですね。

三段階のところで説明したテンポを、それぞれ5分ずつ実施します。

きついけど、5分とか時間を決めると、逃げずにやれるようになります。

5分を三段階、2分ずつ休憩を入れると19分になります。これで1セット。

時間に余裕があれば、楽器を換えて2セット目をやります(1セット目:長胴太鼓、2セット目:担ぎ桶太鼓など)。

呼吸に意識をもっていく

打ち込みをしているときは、呼吸に意識を持って行きましょう。

それにより、他のことを考えない状態になります。特に残り時間を考えないようになります。そうすると精神的に楽になります。

呼吸は2小節ごとです。吸うのは一瞬、2小節かけて吐くイメージです。

必然的に拍でカウントを取るようになります。

グループで呼吸のタイミングが合ってくると、まさに息の合った演奏になってきます。

練習では、打ち込みが最優先

太鼓を叩ける時間が少ないときは、テクニカルな練習よりも打ち込みを優先しましょう。

テクニカルな練習は、机を手で叩いてでもできますので、空き時間でやれます。

なるべく打ち込みを頻度多くやりましょう。できないときは、筋トレをしましょう。ただし、素振りはNGです。腕の筋肉を痛めることになりますので。

打込みは演奏間近ほどたくさんやるべきです。迫力ある演奏に必要な筋肉を強化、維持するためです。

まとめ

打ち込み練習は、野球で言えばキャチボール、管楽器でいえばロングトーンに相当する基本中の基本の練習です。大変な練習ですけど、大事な練習です。

頑張りましょう。

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