和太鼓を始めたけど、なかなかリズム感が良くならないと感じている人。
ただ手順どおりに手を動かすだけの練習をしていませんか?
闇雲に手順を繰返す練習ではリズム感は養われません。
カウントを取りながら手順の練習をするとリズム感が格段によくなります。
リズム感を養うには、練習に音楽的な要素が必要なんです。
音楽的要素とは、拍子やテンポ、基本となるビートのことです。
- 今、何拍子で叩いているのか、
- 基本となる音符は何か(8ビートか16ビートか)、
- その中の何拍目を叩いているか、
といったことを意識することが大事です。
この記事では、以下を紹介します。
- カウントの取り方
- なぜカウントをとるとリズム感がよくなるのか ⇒ ウラを意識することでリズムが安定する
- ドンドコを例にカウントをとる練習方法の紹介
1.カウントの取り方
和太鼓では4拍子で8分音符をベースとする曲が多いので、ここではそのカウントの取り方を説明します。
「1と、2と、3と、4と」
簡単ですね。
譜面で表すと以下のようになります。
「1、2、3、4」とカウントを取りたいところですが、それでは8分音符の長さと合いません。
なので「1と、2と、3と、4と」とカウントしす。
「と」の部分がまさに8分音符のことになります。
また、楽曲は4拍子の4小節でフレーズが構成されることが多いです。
なので、4小節分の長さを体に覚えさせることも大切です。
4小節分のカウントは、以下のように1拍目をカウントアップします。
「1と、2と、3と、4と」 ←1小節目
「2と、2と、3と、4と」 ←2小節目
「3と、2と、3と、4と」 ←3小節目
「4と、2と、3と、4と」 ←4小節目
2.ウラを意識することでリズムが安定する
なお、「1」や「2」等の部分をオモテとかアタマと呼び、「と」の部分をウラと呼びます。
【オモテとウラ】
4拍子の拍を強く意識する部分がオモテ、オモテの間に入ってあまり意識されない部分がウラです。
上の譜面だと、8分音符が2個の固まりの最初がオモテ、後ろ側がウラです。
例えば、4分音符で「ドン、ドン、ドン、ドン」と叩くと、音が鳴っている部分がオモテ、その間にある8分のタイミングがウラですね。
このウラ拍を意識することがリズム感を良くすることにつながります。
なので、「ドン、ドン、ドン、ドン」と単純に4発うつ場合でも、「1と、2と、3と、4と」とカウントしましょう。
「と」の部分でウラを意識することでリズムが安定します。
3.「ドンドコ」の練習方法
例えば、「ドンドコ」という手順の繰返し練習をするとします。
ドンドコは和太鼓で一番良く使う地打ちで、これは大切な練習なのでいろんな太鼓チームでも基礎練習していると思います。
この練習のときに以下の2つのカウントを区別して練習しましょう。
上側は8分音符のドンドコ、下側は16分音符のドンドコですね。
同じドンドコですが、音楽的な意味合いも違いますし、グルーブが違うことを感じ取ってください。
あえて、口唱歌として違いをかくなら、
8分音符は「ドン ドコ ドン ドコ」と「ド」の部分が全部オモテと意識、表現されます。
16分音符は「ドンドコ ドンドコ ドンドコ ドンドコ」は、ドンがオモテ、ドコはウラになります。
文章では伝わりにくいですが、カウントを取りながら練習することで、違いを理解できてくるでしょう。
ドンドコの練習のとき、カウントをとらず、口唱歌で「ドンドコ」を言いながら練習するだけでは、リズム感は養われません。
拍子の意識も、オモテウラの意識もないんですから、リズム感がでないのは当然です。
「右右左」(=ドンドコ)という手の動かし方が上手になっただけなんです。
単に速くたたけるようになるでけす。
手は動くようになりますが、テンポが安定しない、他のパートにつられる、ノリが悪い、拍が分からなくなる、みたいな悩みが出てきます。
手順の練習をするときは、ぜひ、カウントを取りながら練習してください。
4.まとめ
リズム感を良くするためのカウント練習法を紹介しました。
カウントを取りながら練習をすることでリズム感を養うことができます。
ここを疎かにして、手の速さを求めたり、複雑な手順を繰り返し練習しがちです。
でもゴールは、楽曲に求められるグルーブや音色を出すことです。
聞く人が気持ちよいリズムを叩くことです。
速さや複雑さは、その一つの手段に過ぎません。
なので、カウントをとりながら、
- 今、何拍子で叩いているのか、
- 基本となる音符は何か(8ビートか16ビートか)、
- その中の何拍目を叩いているか、
といったことを意識しながら練習しましょう。
なお、最初からカウントとりながらが難しい場合は、手がまだ手順になれていないと思われるので、カウントではなく口唱歌で練習しましょう。
それで手が慣れていたらカウント練習法に移りましょう。
ちなみに、カウント練習法という名前は私が勝手につけました。
あしからず。