「一つ打ち」のチェックポイント

和太鼓を始めたら、まず一つ打ちから習得しましょう。

一つ打ちは、和太鼓の基本中の基本となる技術です。

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一つ打ちとは

一つ打ちとは、左右一打ずつ交互に叩くことを言います。

右手スタートの場合は、「右、左、右、左、、、」。
左手スタートの場合は、「左、右、左、右、、、」。

一つ打ちは、打楽器の世界に共通の一番最初に習得すべき基礎技術です。英語では、シングルストローク(single stroke)と言います。

ビギナー向けの練習方法

練習の最初と最後に、ゆっくりなテンポで一つ打ちを3分ほど行いましょう。

この練習の目的は、正しいフォームや腕の振りで叩けているかを確認、修正するものです。後で説明する7つのチェックポイントを意識しながら練習しましょう。

練習の最後にも「一つ打ち」を行うのは、複雑なリズム練習や楽曲の練習の間に身についた体のクセをリセットするためです。正しいフォームで一日を終わることが大事です。

太鼓は、1つ打ちに始まり、1つ打ちに終わると言えますね。

なお、一つ打ちは、次の2種類の方法でやると効果的です。

  • テンポ60ぐらいのゆっくりしたもので、確認ポイントを十分意識しながらやる
  • だんだんと速くし、まただんだんと遅くする練習

また、なるべく左スタートで練習しましょう。苦手な手でスタートすることで、その手を鍛えることができますよ。

一つ打ちのチェックポイント

以下の7つのチェックポイントに整理。

  1. 姿勢
  2. 太鼓と体の距離
  3. バチの持ち方
  4. 腕の振り
  5. オフビート
  6. 加速
  7. 身体

姿勢

まず、太鼓に対して真正面に立ち、足は水平に広げます。

足の幅は、肩幅より少し広めです。いつでも自由に動ける広さにしましょう。広すぎても、狭すぎでも、さっと体重移動ができません。

自分があぐらをかいて座るのにちょうど良い大きさの座布団をイメージしてください。その座布団が太鼓の前に置いてあり、その両端に左右の足がくる広さがよいと思います。

左足を前にするハス構えもカッコいいですが、両手を均等に叩くような場合は上記の正面立ちがよいと思います。複数の太鼓を並べて一人で叩くセット太鼓などでは、両手を均等に叩くことが要求されますので。

まっすぐ、スッと立ちましょう。重心はくるぶしの真下におきます。上半身は力まず、リラックスした状態です。 前傾して前かがみになったり、腰が落ちで後傾になると、自由に動けないですし、見た目も良くありません。

ヒザは少しまげましょう。ピンっと突っ張ったり、逆に曲げすぎたりは良くありません。これも自由に動けるということを意識して曲げ具合を調整してください。

太鼓と体の距離

太鼓と体の距離を考えて、立つ位置を決めましょう。

ビギナーの人だと、立ち位置が太鼓に近すぎる場合が多いようです。 近すぎる場合、上半身の力だけで打とうとしてしまい腕の振りが小さくなりがちです。これでは、迫力ある打ち方ができませんし、見た目以上に疲れやすくなります。

ときどき、遠すぎる位置に立つ人も見かけますが、腕がピンと張ってしまっていて、バチのエネルギーを十分に太鼓に伝えきれていません。

腕を前に伸ばしてバチ先を太鼓の中心に置いたとき、肘に少し遊びがあるぐらいがちょうどよいです。

バチの持ち方

バチの3分の1ぐらいのところを親指と人差し指でバチを持ちます。あとの3本(中指、薬指、小指)は軽く添えるように握ります。

親指と人差し指の間をくっつけ、そこに三角形を作るようにします。そして、その三角形を上に向けるようにして叩きます。親指の根元までバチを深く入れず、なるべく親指の腹~横の間で持つようにしましょう。

また、大きい音を叩くときは小指側を中心にコントロールし、小さい音で打つときは人差指側でコントロールします。

腕の振り

腕は、単純な上下運動ではなく、バチ先が一番上で小さな円を描くように振ります。これは、腕を上げるときに使ったエネルギーを円運動によって有効に使うためです。

イメージとしては、タオルを振ってパンっと音を出す感じです。腕全体がタオル、または鞭のような動きをします。

腕が脱力していることが大切です。肩から動き始め、続いて肘、手首と順につられて動いていきます。

腕は真上に上げ、まっすぐにおろします。

上げる高さは目で見える範囲、斜め前です。腕を頭の後まで持っていく必要はありません。

オフビート

オフビートとは、裏のリズムです。

オフビートを意識することでリズムが安定します。遅くなったり、速くなったりしなくなります。

ゆっくりな一つ打ちでは、ウラで掛け声を出し、そのタイミングでバチを上げるようにしましょう。ウラをすくい上げるイメージです。

あまり早く上げ過ぎると、手を上げた状態で振り下ろすタイミングを待つようになり、振り上げのエネルギーをうまく使えません。

よく、右手で打ち下すタイミングで同時に左手を上げる人がいるが、これでは円をうまくつくれず、振り上げのエネルギーが無駄になってしまいます。そのため、リズムが走ったり疲れやすかったりします。

加速

腕またはバチの速度について、ゆっくり上がり始めて、太鼓を打つ直前が一番速くなります。

つまり、一定の速度で手を動かすのではなく、加速させるということです。

「ストン」というイメージです。「ストン」と実際に声を出しながら練習すると効果的です。

身体

腕の力に頼らず、身体全体を使って打ちましょう。

腕はロープと考えましょう。胴体からロープ(腕)が出ていて、胴体の力でロープを振って叩くイメージです。

まとめ

ということで、打楽器で一番大事な「一つ打ち」を簡単に紹介しました。

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