おススメの和太鼓の教本、基礎からリズム感アップまで

和太鼓の上達におススメの教本を紹介します。

和太鼓が上手になるためには、「和太鼓の教本」と「リズム強化の教則本」の2つを使う必要があります。

和太鼓の教本は、楽器の知識、楽譜の読み方、バチの持ち方、課題曲などが記載されており、初心者の方向けの内容になっています。

リズム強化の教則本は、リズム感の強化や手の運動能力を高めるためのトレーニング方法が記載されています。 初心者から上級者まで使えるテキストが多いです。

私は、これまで30冊近く教本や教則DVDを購入してきました。ここで紹介したものは、その中でも、実際に今でも活用しているおススメの教本です。

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和太鼓の教本

冒頭で述べましたが、和太鼓の教本は、楽器の知識、楽譜の読み方、バチの持ち方、課題曲などが記載されています。

初心者の方が、まず最初に基本的な知識を学ぶのに向いています。

和太鼓教本~素晴らしき和太鼓の世界~

ピアノやギターといったメジャーな楽器に比べ、和太鼓の教本は世の中に出回っている種類が少ないですが、日本太鼓協会の「和太鼓教本」は間違いなく使えるテキストです。

・太鼓を打つための立ち方や力の入れ方
・3つの基本リズム
・基本練習の方法
・太鼓やバチの種類、持ち方
・すぐに使える楽曲が3曲

上記のようなことが平易な表現で説明されており、かつ、付属のDVDでも説明があります。

テキストに掲載されている「山呼」という楽曲は、和太鼓らしい迫力のある曲で、かつ初心者でも叩ける良曲だと思います。 ぜひ、チャレンジしてください。

リズム強化の教則本

和太鼓の基本的なことがわかってきたら、上達のためのトレーニングを工夫していきましょう。リズム感を鍛えたり、左右の手の動きを良くしたり、楽譜を読む能力を向上させることが必要になります。

Mastering Rudiments(超おススメ)

このMastering Rudimentsは、魅せる音楽集団「ブラスト!」の日本人奏者である石川 直さんによるスネアドラムの教則本です。スネアドラム教則本ですが、和太鼓の練習にも使えます。

本の題名は英語ですが、内容は日本語で書かれています。

第1章 基礎知識、第2章 考え方、第3章 実践、という3部構成になっています。どの章もとても役立つことばかりで、これを購入して10年以上たちますが、いまだに何度も見返して活用しています。しゃぶってもしゃぶっても味のでてくるスルメのようなテキストです。

例えば、第3章 実践編の「2.タイミング」では、16分音符系のタイミングを鍛えるトレーニングについて記載されていますが、手順の考え方、メトロノームを使った効果的な練習方法、4-2-1システムという練習パターンを効率的に作る方法、そして全42個のリズムパターン集などが記載されています。

単に練習パターンの楽譜を掲載しているだけでなく、それぞれの練習メニューにおいて、何を考え、どのように練習すべきかを、日本語で分かり易く説明してくれています。

私は、この全42個のリズムパターンは、いまだに何度も練習につかっています。

また、第2章 考え方編も、これから上達を目指そうという人にとっては必読の内容になっています。以下にその目次の一部を抜粋しましたが、これだけでも「そうだよね!」と思える内容ばかりです。

30.練習とは何をやるかではなく、何をどう練習するのかが大事
33.「感じ取る」ことに繊細になる
34.良よりも質が重要
40.他人と比較しないこと
42.左手重視の練習
47.スピードは力からではなくリラックスから
49.あらゆるものに目を向ける

加えて、上記の紙版の「MR」をさらに掘り下げたDVD版の「MR」が発売されています。 さまざまな練習パターンの実演映像を見ながら、副音声で練習ポイントなどの説明を聞くことができます。 紙版テキストだけではよくわからなかった動きや実際の音が、DVDを見ることで「なるほど。こうやっているのか!」と理解が深まりました。

↓こちらがDVD版。

紙テキストとDVD版の両方を使えば、10年は楽しめます(私が経験済)。 どっちが優先かといえば、私なら紙版テキストから入って、DVDで理解を深めるという順番をお勧めします。

リズムに強くなるための全ノウハウ

この教本は、「西洋的なリズム感を養う」ことを前提に、実践的なリズムトレーニング方法を紹介したテキストになっています。

第1章 日本人のリズム的特徴の中に、リズム・カウントの方法が掲載されています。「1ト2ト3ト4ト」とカウントを取りながら、いくつかのリズムパターンを叩く練習です。初心者の人は、この練習をするだけでリズム感が向上すると思います。

一般的な和太鼓の練習って「ドンドン ドンドコ」というふうに口唱歌にあわせて叩く練習はよくやりますが、カウントを口ずさみながら叩く練習はあまりしませんよね。このカウントを取りながら叩く練習を知るだけでも、この教則本を購入する価値があると思います。

これ以降も、アップビート、シンコペーション、アンサンブルなど、とても役立つメニューが掲載されています。

Stick Control for the Snare Drummer

ドラム教本における名著中の名著、George L. Stoneの「Stick Control」です。

英語の本ですが、練習楽譜ばかりで説明はほとんどないので、英語が苦手な人でも使えます。

説明がないので、最初はどう使ったらよいかに戸惑いますが、工夫しだいでいろんな使い方ができます。

この本は、シンプルなリズムを前提に、左右の手の順番のバリエーションを網羅的に記載しています。例えば、最初に出てくる「Single Beat Combinations」は、8分音符の連続するリズムに対し、RLRL RLRL、LRLR LRLR、RRLL RRLL、、、、というふうに、R(右手)とL(左手)の手順のパターンを延々と72個も記載しています。

単純に譜面どおりに叩くのでも、手の動きを良くするトレーニングになりますし、Lのところを16分のダブル(LL)と置き換えて練習すると、別のリズムパターンの練習にもなります。

正直、前半の「Single Beat Combinations」と「Triplets」以外は、和太鼓ではあまり出てこない難しいリズムですが、その2つだけでも利用価値の高い教則本です。

Syncopation for the Modern Drummer

こちらもドラム教本の名著、Ted Reedによる「Syncopation」です。

英語の本ですが、練習楽譜ばかりで説明はほとんどないので、英語が苦手な人でも使えます。

「Note-Reading(音符を読む練習)」と「Syncopaion(シンコペーション)」の2部構成になっています。どちらの章も練習楽譜が盛りだくさんで、おなか一杯です。

例えば、音符を読む練習編だと、以下のようなリズムパターンの練習譜面が延々と続きます。

4分音符のリズムパターン
4分と8分のリズムパターン
4分と8分のリズムパターン(跳ねる系)
3連系のリズムパターン
16分系のリズムパターン

これらをメトロノームにあわせて読む、または膝を打つだけでも、かなりのリズム練習になります。

部屋やトイレの壁など、いたるところに貼っておき、気付いたら練習をするという風にすれば、リズムが苦手という域を脱出できますよ。

ちなみに私がおススメする練習譜面は、次の3つです。

・P29[48-Bar Exercise](8分と16分のコンビネーション)、
・P32[48-Bar Exercise](8分と8分休符のコンビネーション)、
・P38[Exercise One](シンコペーション)

鼻血が出るくらい繰り返し練習しましょう。

小太鼓100曲集

日本語の本ですが、練習楽譜ばかりで説明はほとんどありません。

この本で秀逸なのは、P10の課題曲7(アクセントの練習曲)です。 これだけでも、この本を手に入れる価値があると思います。

逆に、P10以降は、和太鼓ではあまりでてこないリズムが多いので、使いません。100曲も掲載されているの勿体ない気がしますが。

【番外編】

万人にオススメできるものではないけれど、私はかなりお気に入りの教本を紹介します。

JOJO MAYER – SECRET WEAPONS FOR THE MODERN DRUMMER

JOJO MAYERという有名なドラマーによる教則DVDです。

JOJO MAYERが英語で話して説明しているので、英語が苦手な人にはおススメしません

ただ、内容は抜群です。

リバウンドの重要性、チェーンリアクションという重要な腕の動きなど、如何に脱力して高速に良い音だ叩けるかを徹底的に追求しています。

叩いているところを高解像度カメラで撮影し、スローモーションで再生してくれています。これがとても役立ちます。

叩き方だけをここまで具体的にわかりやすく説明してくれた教則DVDを他に知りません。

まとめ

ということで、私が実際に活用しているおススメの教本を紹介しました。

現代的な創作系和太鼓では、システマチックな練習方法がスキルアップのためには重要です。

こういった教本を活用し、体力と精神力だけでなく、理にかなった練習方法を学んでいきましょう。

また、私は、「教本とは、全ページ満遍なく使うものではなく、どこか一部でも繰り返し使うページがあれば当たり」だと考えています。

繰り返し繰り返し練習するっていうのが、味噌ですね。

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